「盤と駒に触れて汗をかけ」と主張する米長邦雄(苦言あり⑤)

彼らの現在の実力は、将棋盤の前でどれだけ汗をかいたか。それも脳みそに汗をかいたか。その量の多さに尽きるということである。

―――米長邦雄

『米長邦雄の本』(日本将棋連盟、2004年)より
―――――――――――――――――――――――――――――――――

 「若者を語る」と題し、羽生善治・佐藤康光・丸山忠久らを評した文章より。

 米長邦雄はここで、若手が強いのはコンピュータの活用のお蔭であるという説を懸命に否定している。
 そういう発言は棋士への冒涜であるとまで述べているのである。

 「(彼らの研究は)駒にまったく手も触れず、汗もかかず、パソコンの画面を見ているだけのような、そのような底の浅い研究ではない。そこが決定的にまちがって伝えられているのは残念である」

 「彼らの現在の実力は、将棋盤の前でどれだけ汗をかいたか。それも脳みそに汗をかいたか。その量の多さに尽きるということである」

 盤と駒に直に手を触れ、脳みそに汗をかくことこそが棋士の本望であり、その汗の量が実力となる――これが米長の主張。
 デジタル手法だけでは本当の実力は付かない。肝(キモ)はアナログにありというわけだが、この本は十年程前の出版。

 はたして現在はどうか。

コメントを残す

サブコンテンツ