名曲列伝【37】"West Coast Blues"【1960】

今回はそれほど著名な曲ではないかもしれませんが、Wes Montgomery【過去記事】作曲”West Coast Blues”【1960】を紹介いたします。wikiにページが存在しないので初出年がはっきりしませんが、作曲者であるウェスが最初に録音したのが1960年ですので、便宜上1960年に作られたとしております。詳しい情報をお持ちでしたら是非お知らせください。

最初に紹介するのはウェス・モンゴメリー本人バージョン。”The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery”【1960/wiki】収録。p:Tommy Flanagan/b:Percy Heath/ds:Albert Heath。

冒頭からシンプルなフレーズの繰り返し。この部分がこの曲の代名詞となります。1:00からウェスのソロ。ここから4分強ウェスの長尺インプロヴィゼーション。ロック系ギタリストの破壊力のあるソロと比較すると地味に思えるかもしれませんが、これはアドリヴ・ソロですし、しかも同じことの繰り返しではなく、手を変え品を変え4分間聴き手を飽きさせない工夫を凝らしております。モダン・ジャズ期にギタリストがリーダーとして録音することなどほとんどなかった時代です。5:10からフラナガン。6:35にメロディに回帰。


Wes Montgomery “The Incredible Guitar of Wes Montgomery”【1960】

次はテナー奏者Harold Land【過去記事】のリーダー作”West Coast Blues!”【1960/wiki】にウェスがサイドマンとして参加した録音。ハロルド・ランドとウェスはThe Mongomery Brothers時代からのパートナーでした。tp:Joe Gordon/p:Barry Harris/b:Sam Jones/ds:Louis Hayes。

テナーとギターのアンサンブルでスタート。1:00からウェスの短いギター・ソロ。ランドのリーダー作ですが、作曲者に敬意を表して最初のソロを譲ったのでしょうか。先ほど紹介したソロとは全く異なる内容です。1:50からランド。音の良さがランドの特徴。2:50からジョー・ゴードン。3:40からバリー・ハリス。4:35からサム・ジョーンズ。5:00からアンサンブルに回帰。


Harold Land “West Coast blues!”【1960】

この曲はビッグ・バンド形式で演奏されると、スモール・ユニットの場合とは一味違う魅力を生み出すと個人的には思えます。Cannonball AdderleyがアレンジャーにErnie Wilkinsを迎えビッグ・バンドをバックに録音した”African Waltz”【1961/wiki】収録バージョン。主なパーソネルはts:Oliver Nelson/p:Wynton Kelly。

ド迫力におビッグ・バンド・サウンドであのフレーズが繰り返され、キャノンボールのソロがスタート。1:50からケリー。ウィルキンスのアレンジが冴えわたります。


Cannonball Adderley “African Waltz”【1961】

もうひとつビッグ・バンド形式の録音を。Oscar Petersonの”Bursting Out with the All-Star Big Band!”【1962/wiki】収録。こちらもアーニ・ウィルキンスがアレンジャーで、キャノンボールとナットのアダレイ兄弟も参加。その他にも先ほどの録音と重複するメンバーが多数。b:Ray Brown/ds:Ed Thigpen。

一巡目のメロディはオスカーが弾き、二巡目はビッグ・バンド。1:00前後からオスカーのソロ。途中でオスカー/ブラウン/シグペンのほぼトリオになったりも。こちらもウィルキンスのアレンジは山あり谷ありで楽しく聴けるはずです。

Oscar Peterson “Bursting Out with All-Star Big Band!”【1962】

ヴォーカリストNancy Wilsonの”How Glad I am”【1964/Discogs】収録バージョン。

ブルーズですが明るく楽しい曲調。

Nancy Wilson “How Glad I am”【1964】

最後に、ウェスの映像作品をふたつ。最初はカルテット構成。短いですが。

ビッグ・バンド・バージョン。

ウェスは右手の親指だけを使います。

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